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はじめに:3月「有事の相場」を越えて、4月に何が起きたのか
2026年3月に書いた前回レポートは、多くの方に読んでいただきました。
ありがとうございます。
あの記事を書いた直後、状況はさらに動きました。
ホルムズ海峡の事実上の封鎖が続き、WTI原油先物は一時1バレル117ドルを超える水準まで急騰。
日本株は売り圧力に晒され続け、「もう売るべきか」「積立を止めるべきか」という声がSNSでも多く聞かれました。
しかし2026年4月8日、状況が一変します。
米国とイランが「2週間の即時停戦」に合意。
ホルムズ海峡の再開を条件とした暫定合意です。
この報道を受けて、WTI原油先物は前日の113ドル台から90ドル台へと約20%急落。
日経平均株価は前日比2,878円(+5.4%)高の56,308円と急騰しました。
今回の4月レポートでは、この「有事から停戦へ」という相場の急転換を踏まえた運用状況と、私が変わらず貫いた「戦略的放置」の結果をご報告します。
2026年4月10日現在の運用実績
積立開始から16ヶ月が経過しました。
現在の成績をご覧ください。
運用実績まとめ(2026年4月10日現在)
| 投資対象 | 投資期間 | 積立総額 | 運用収益(収益率) | |
|---|---|---|---|---|
| 2026年3月18日 | 2026年4月10日 | |||
| 国内株式(TOPIX) | 2025/01〜2026/04 | 800,000円 | +171,270円(+22.8%) | +210,770円(+26.4%) |
| 米国株式(S&P500) | 2025/01〜2026/04 | 800,000円 | +105,307円(+14.0%) | +114,925円(+14.4%) |
| 合計 | 16ヶ月間 | 1,600,000円 | +276,577円(+18.4%) | +325,695円(+20.4%) |
前回(3月18日)と比較したポイントをまとめます。
- トータル収益率は+18.4%→+20.4%へ2ポイント改善
- TOPIXは+22.8%→+26.4%へ、大きく反発
- S&P500(円建て)は+14.0%→+14.4%へ、小幅改善
- 積立総額は前月比+100,000円(1ヶ月分の積立)増加
3月に大きく押し下げられていたTOPIXが、停戦報道を受けて急回復したことが今月の最大のポイントです。
「暴落時に売らなかったこと」がこの結果を生みました。

3月から4月にかけて何が起きたのか
前回レポート以降、状況はさらに悪化してから急反転しました。
WTI原油先物はホルムズ海峡封鎖の長期化懸念で一時117ドル台まで急騰。
4月6〜7日にはトランプ大統領が期限付きの強硬警告を発し、市場は一時パニックに近い状態に。
しかし4月8日、パキスタンの仲介でトランプ大統領が「2週間の停戦合意」を発表。
原油は約20%急落し、日本市場は株・債券・円の「トリプル高」に転じました。
この急転換はなぜ起きたのか。
日本は原油輸入の約8〜9割を中東に依存しており、ホルムズ海峡封鎖のダメージは他国と段違いです。
一方、米国は世界最大の産油国であり、アフガニスタン戦争の約20年間でもS&P500が約4.2倍に上昇した歴史が示す通り、米国株への打撃は構造的に限定的です。
また、有事のドル買いで円が158〜159円台まで下落したことが、S&P500の円建てリターンを支える効果ももたらしました(停戦後はその巻き戻しも出ており、停戦深化は円建てリターンの向かい風になりうる点は要注意です)。
今後の見通しと私の運用方針
今回の停戦はホルムズ海峡再開を条件とした2週間の暫定措置にすぎず、停戦合意後もイスラエルのレバノン攻撃が続くなど状況は流動的です。今後の展開は大きく3つです。
①停戦が定着し早期収束すれば、原油安・FRB利下げ前倒しが株高を後押し(日経平均6万円試算もあり)
②膠着が続けば原油90〜100ドル台で高止まりの「選別相場」
③停戦崩壊・再エスカレーションなら日経平均4万円台も視野に
ただし中間選挙を控えるトランプ政権の政治的インセンティブから、③の確率は低いと見ています。
金融政策面では、FRBは3月のFOMCで政策金利を2会合連続で据え置き(3.50〜3.75%)、市場の次回利下げ予想は「6月以降」です。
一方、日銀は需給ギャップがプラス転換し企業の物価見通しも高水準で、4月27〜28日会合での追加利上げ(1.0%)が視野に入っています。
利上げ実現なら円高方向に動き、S&P500円建てリターンへの逆風になります。
私の運用ルールに変更はありません。
配分変更なし、積立継続、売却判断なし。
3月の下落を我慢したからこそ4月8日の急反発を享受できました。
エコノミストでさえ「ホルムズ海峡封鎖は想定外」と述べるほど、相場の転換点は誰にも読めません。
シニア世代は取り崩し時期が近いぶん「リターン配列リスク」への意識が特に重要ですが、国内・海外の分散と「何もしない」ルールの組み合わせが、今回もその答えを出してくれました。
相場が荒れているときこそ、画面から離れることが正解です。
まとめ|4月は「嵐の中の静けさ」を体感した月
運用状況(4月10日現在)
- トータル収益率:
- +20.4%
- 3月比+2.0ポイント改善
- TOPIX:
- +26.4%
- 停戦報道で急反発
- S&P500(円建て):
- +14.4%
- 円安効果で底堅さを維持
4月の主要な出来事
- WTI原油先物が一時117ドル台に急騰後、停戦合意で90ドル台へ急落(約20%安)
- 米・イランが「2週間の即時停戦」に合意(4月8日)、ホルムズ海峡再開を条件
- 停戦後も不確実性は残存(イスラエルのレバノン攻撃継続、停戦定義のズレ)
今後の注目点
- 2週間の暫定停戦が本格停戦交渉へ発展するか
- FRBの利下げ再開時期(市場予想は6月以降)
- 日銀の4月27〜28日会合での追加利上げの有無
- 4月10日発表の米国3月CPI(インフレ動向の分岐点)
私の運用姿勢
- 配分変更:なし
- 積立変更:なし
- 戦略的放置を継続
シニア世代の皆さん、資産管理における「真の勝利」とは、相場の荒波に右往左往せず、自分で決めたルールを淡々と守り続けることにあります。
3月の下落を我慢したからこそ、4月の回復を享受できました。これが長期投資の本質です。
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投資の成功は、テクニックではなく「一貫性」が生み出すもの。
一緒に冷静な資産管理を続けていきましょう!
