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はじめに:「ルール通りに買う」を、実際にやってみた
前回の記事では、2026年6月に個人向け国債「固定5年」(第183回債・年1.86%)をSBI証券で購入したこと、そして「今後1年間、毎月分散して買い増していく」という新しい方針を立てたことをお伝えしました。
ルールはシンプルです。
その月の固定5年の税引前利率が、基準となる2026年6月の1.86%を上回っていたら、必ず購入する。
そして2026年7月3日、財務省から7月募集分の発行条件が発表されました。
結果は――固定5年(第184回債)が 年1.95%。6月の1.86%を 0.09%上回りました。
ルールに従い、私は今回も迷わず購入しました。
今回の記事では、
- 2026年7月に実際に購入した国債の詳細
- なぜ「変動10年へシフトする投資家が増えている」という市場の動きの中でも、あえて固定5年を選び続けたのか
- SBI証券での購入手順(6月との違い)
- 100万円購入した場合の利息シミュレーション
- そして、まだ金利が発表されていない 2026年8月分をどう考えているか
について、61歳シニアの実録としてお伝えします。
今回(7月)購入した国債の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 種別 | 個人向け国債 固定5年(第184回債) |
| 募集期間 | 2026年7月6日〜7月31日 |
| 発行日 | 2026年8月17日 |
| 償還日 | 2031年8月17日 |
| 税引前利率 | 年1.95% |
| 税引後利率 | 約1.5539% |
| 購入場所 | SBI証券(ネット) |
| 購入単位 | 1万円から1万円単位 |
| 利払日 | 毎年2月15日・8月15日(年2回) |
参考までに、2026年7月募集分の3種類の金利と、前月(6月)からの変化を並べると以下のとおりです。
| 種類 | 金利 (税引前) | 金利 (税引後) | 前月比 |
|---|---|---|---|
| 変動10年 | 1.80% | 約1.43% | +0.06% |
| 固定5年 | 1.95% | 約1.55% | +0.09% |
| 固定3年 | 1.56% | 約1.24% | +0.05% |
前回の記事でお伝えしたとおり、6月の固定5年は前月(5月の1.89%)から一度下落して1.86%になっていました。
それが7月には一転して1.95%まで上昇し、しかも変動10年・固定5年・固定3年の 3種類すべてで利率が上昇 するという結果になりました。
ルール検証:7月は「必ず購入する月」だったのか
前回定めたルールに、7月の実績を当てはめて確認します。
| 募集月 | 固定5年 税引前利率 | 6月との比較 | 購入判断 |
|---|---|---|---|
| 2026年6月 (第183回債) | 1.86% | ー | 購入済み |
| 2026年7月 (第184回債) | 1.95% | +0.09% | ルールに基づき購入 |
結果は明確です。
7月は基準を上回ったため、機械的に購入対象となりました。
「今月は上がりそうだから買おう」「もう少し様子を見よう」といった主観的な判断を挟まず、あらかじめ決めたルールに沿って淡々と実行できたことが、今回の一番の収穫だったと感じています。
なぜ7月は金利が上昇したのか
前回の記事執筆時点では、7月の金利がどうなるかは誰にも分かりませんでした。
しかし結果的に、6月から7月にかけて金利が上昇した背景には、いくつかの要因が重なっていたと考えられます。
まず、2026年6月15〜16日の日銀会合で政策金利が0.75%から1.0%へ引き上げられたことのインパクトが、6月時点ではまだ市場に十分織り込まれておらず、7月の基準金利算定にじわりと反映された可能性があります。
また、長期金利の指標となる10年国債の入札でも、2026年7月2日の入札で基準複利利回りが2.73%まで上昇するなど、市場全体で長期金利が切り上がる動きが見られました。
個人向け国債の金利は、こうした市場実勢利回りをもとに毎月算定される仕組みのため、市場全体の金利上昇がそのまま反映された形です。
ただし、これも「振り返ってみればそうだった」という結果論に過ぎません。
6月の時点で「7月は必ず上がる」と予測できたわけではなく、今回もまた「不確実なものを待つより、確定した利率をルールに沿って確保する」という姿勢が結果的に報われた、というのが正直なところです。
なぜ今回も固定5年を選んだのか:市場の「変動10年シフト」を横目に見ながら
ここで一つ、興味深いデータをご紹介します。
2026年7月に発行された国債(つまり6月募集分)の発行額を見ると、固定5年の発行額が前月の4,025億円から2,962億円へと大きく減少した一方、変動10年は2,073億円から2,687億円へと増加しました。
つまり、2026年6月の日銀利上げをきっかけに、「今後も追加利上げが続くなら、半年ごとに利率が見直される変動10年のほうが有利ではないか」と考え、固定5年から変動10年へ資金をシフトさせた投資家が一定数いたということです。
実際、野村證券は6月の利上げ決定後も「次の利上げは2026年12月、その次は2027年6月」というメインシナリオを維持しつつ、円安の進行度合いによっては2026年10月への前倒しもあり得るというリスクシナリオを示しています。
追加利上げが視野に入る局面では、変動10年に魅力を感じる気持ちもよく理解できます。
それでも私は、今回も固定5年を選びました。
理由は3つです。
① そもそも「ルールを守る」ことを優先したかったため
分散購入の目的は、「その時々の相場観で銘柄選びに迷わないこと」にあります。
6月に固定5年を軸にすると決めた以上、市場のムードに流されて種類をコロコロ変えてしまうと、比較検証もできなくなり、ルールの意味が薄れてしまいます。
② 依然として固定5年のほうが利率が高かったため
7月時点でも固定5年(1.95%)は変動10年(1.80%)を0.15%上回っており、単純な表面利率では固定5年に軍配が上がる状況が続いていました。
③ 「5年以内には使わないが、10年は長い」という資金の性格は変わらないため
前回の記事でもお伝えしたとおり、私が国債に振り向けている資金は5年程度の据え置きを想定したものです。
変動10年に乗り換える積極的な理由は、私の資金計画上は見当たりませんでした。
もちろん、「今後の利上げペースに追随したい」という考え方自体は合理的であり、変動10年を選ぶ方を否定するものではありません。
あくまで、今回のルール検証という目的と、自分自身の資金計画に照らした結果としての選択です。
SBI証券での購入手順(7月実録)
購入の操作自体は6月と変わらず、証券口座があればウェブ上で数分で完了します。
今回はキャンペーンの利用はせず、通常の手順で購入しました。
操作手順
SBI証券にログイン後、以下の操作を実施します。
① 「債券」をクリックします
②「第184回個人向け利付国債(固定・5年)」をクリックします

注文 > をクリックします

① 買付金額を入力します
② 取引パスワードを入力します
③ 注文確認 > をクリックします

注文発注 > をクリックします

「注文履歴・取消 > 」をクリックします

注文できていることを確認します

注文は14:00に受付が締め切られ、その時点の価格・条件で約定します。
締切時刻ギリギリに操作すると通信状況によっては間に合わないこともあるため、時間に余裕を持って手続きすることをおすすめします。
なお、個人向け国債のキャンペーンは金融機関ごとに毎月内容が変わり、対象条件(過去の利用有無や購入金額など)も商品ごとに異なります。
購入前には、その時点で自分が対象になるキャンペーンがあるかどうかを、各証券会社の最新情報で確認することをおすすめします。
利息シミュレーション:100万円購入した場合の実際の手取り(6月分との比較)
1.95%という数字の実感を持っていただくため、6月に購入した1.86%(第183回債)分と、今回7月に購入した1.95%(第184回債)分を、それぞれ100万円購入したと仮定して比較します。
利息は年2回に分けて受け取れます。
| 期間 | 6月購入分(1.86%) 税引後 | 7月購入分(1.95%) 税引後 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 半年ごと (年2回) | 約7,411円 | 約7,769円 | +約358円 |
| 年間合計 | 約14,821円 | 約15,539円 | +約718円 |
| 5年間合計 | 約74,107円 | 約77,693円 | +約3,586円 |
※各100万円・税率20.315%(所得税および復興特別所得税15.315%+住民税5%)で計算した概算値です。
同じ100万円でも、募集月が1カ月違うだけで5年間の受取利息に約3,586円の差が生まれています。
これはあくまで「今回はたまたま7月のほうが有利だった」という結果であり、常に翌月が有利とは限りません。
だからこそ、「その月の条件を見極めて機械的に判断する」というルールの意義を、改めて実感しました。
【8月に向けて】8月分の金利はまだ発表前。それでもルールは変わらない
この記事を執筆している2026年7月30日時点で、2026年8月募集分の個人向け国債の金利はまだ財務省から発表されていません。
財務省の発表スケジュールに基づくと、2026年8月募集分の募集期間は2026年8月6日〜8月31日となる見込みで、金利は募集開始の数日前、8月初旬に発表される予定です。
したがって、この記事の時点では「8月にいくらで買えるか」はまだ分かりません。しかし、私の方針は明確です。
8月の固定5年の税引前利率が、基準となる2026年6月の1.86%を上回っていれば、8月も必ず購入する。
6月→1.86%、7月→1.95%と、直近2カ月は基準を上回り続けています。
日銀の利上げ局面が続く間は、この基準を割り込む可能性は低いのではないかと予想していますが、6月に「前月より下がった」実績があることも忘れてはいけません。
予想が外れる可能性は常にあります。
だからこそ、「予想する」のではなく「発表された数字を見て、ルールどおりに機械的に判断する」姿勢を、8月も崩さずに続けるつもりです。
8月分の金利が発表され、実際に購入したかどうかは、次回の記事で改めてご報告します。
8月以降の金利を左右しそうな要因
参考までに、今後の金利動向に影響しそうな材料を整理しておきます。
- 日銀の次回会合スタンス:
- 野村證券は「2026年12月・2027年6月」の追加利上げをメインシナリオとしつつ、円安が進行した場合は「2026年10月」への前倒しもリスクシナリオとして想定しています
- 長期金利(10年国債利回り)の動向:
- 2026年7月の入札では基準複利利回りが2.73%まで上昇するなど、市場全体で金利上昇の流れが続いています
- 為替(円安・円高)の動き:
- 円安が加速すれば、日銀の利上げ前倒し観測が強まり、金利にも影響する可能性があります
いずれも「上がる方向」に働きやすい材料ではありますが、確定的なことは言えません。
だからこそ、予想に頼らず、発表された事実だけを見てルールを実行する、というスタンスを続けます。
豆知識:2026年12月募集分から名称が「個人向け国債プラス」に変更予定
本題からは少しそれますが、財務省の発表によると、個人向け国債は2026年12月募集・2027年1月発行分から「個人向け国債プラス」という名称に変わる予定です。
これは、これまで個人限定だった販売対象に一部の法人等が加わることに伴う改称で、商品の基本的な仕組み(金利の決まり方や中途換金のルールなど)そのものが変わるわけではありません。
ちょうど今回の毎月分散購入を1年間続ける途中で名称変更のタイミングを迎えることになるため、購入時に戸惑わないよう頭の片隅に置いておこうと思います。
よくある質問(Q&A)
- 6月は固定5年、市場では変動10年への資金シフトが起きているとのことですが、乗り換えは考えないのですか?
-
現時点では考えていません。
今回の分散購入ルールは「固定5年を対象に、毎月の条件を見て機械的に買い増す」という設計にしているため、種類を頻繁に変えると比較・検証がしにくくなります。
ただし、今後固定5年と変動10年の金利差が大きく縮小・逆転するような局面になれば、ルール自体を見直す可能性はあります。 - 毎月コツコツ買うと、口座の管理が煩雑になりませんか?
-
個人向け国債は同じ「固定5年」という商品でも、回号(第183回債、第184回債…)ごとに別の銘柄として管理されます。
証券会社の保有商品一覧を見れば、購入時期・金利・償還日ごとに分かれて表示されるため、確認自体は難しくありません。
ただし、償還時期がずれることを踏まえて、いつ・いくら資金が戻ってくるかは自分なりに一覧化しておくと安心です。 - 8月に金利が基準(1.86%)を下回ったらどうしますか?
-
その場合は無理に購入せず、資金は一旦、普通預金や短期の預け先に置いておく想定です。
私自身はSBI新生銀行の「SBIハイパー預金」(SBI証券との連携で優遇金利が受けられる円普通預金型の商品)や、3ヵ月ものの定期預金なども選択肢として考えています。
前回の記事でお伝えしたとおり、「基準を下回る月は見送り、次の機会まで温存する」というのがこのルールの基本方針です。
まとめ:「ルールどおりに、淡々と」を2カ月続けてわかったこと
2026年6月に立てた「毎月分散購入」のルールを、7月も実際に実行してみました。
- 6月:固定5年1.86%で購入(基準を設定)
- 7月:固定5年1.95%(基準を+0.09%上回る)→ ルールに従い購入
2カ月続けてみて感じるのは、「毎月悩まなくて済む」という精神的な負担の軽さです。
金利が上がるか下がるかを予想して一喜一憂するのではなく、発表された数字を見て、決めたルールどおりに実行するだけ。
シニア世代の資産管理においては、この「迷わない仕組み」を持っておくことが、想像以上に大きな安心につながると感じています。
8月分の金利はまだ発表されていませんが、基準(1.86%)を上回っていれば、今回も同じように淡々と購入する予定です。
結果は次回の記事でご報告します。
守りの資産をどこに置くか、迷っている方は、個人向け国債という選択肢と、「毎月ルールに沿って淡々と買い増す」という考え方も、ぜひ参考にしてみてください。
tonより一言
7月3日に発表された固定5年の金利は1.95%。
6月の1.86%から、思った以上に上がっていて正直驚きました。
前回の記事で「7月がどうなるかは誰にもわからない」と書きましたが、結果としては「待てば上がった」月になりました。
とはいえ、これは振り返って初めて言えることです。
6月の時点で「1.86%を確保する」という判断をしていなければ、7月まで悩み続けていたかもしれません。
ルールを決めておいたおかげで、7月も迷わず購入できたことが、今回一番良かった点です。
市場では固定5年から変動10年へ資金をシフトする動きも出ているようですが、私は自分の資金計画とルールを優先し、引き続き固定5年での積み上げを続けます。
8月の金利はまだ分かりませんが、基準の1.86%を上回っていれば、また同じように淡々と購入するつもりです。
次回、8月分の結果も含めてご報告します。
これからも61歳のシニアとして、皆様と共に「賢く、堅実にお金を守る」ための情報を発信し続けていきます。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を勧誘するものではありません。 金利・募集条件・キャンペーン内容は毎月変動します。 最新の発行条件は財務省の個人向け国債トップページで、キャンペーン情報は各証券会社の公式サイトでご確認ください。 投資判断はご自身の責任において行ってください。
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